カテゴリ:写真( 21 )


2015年 03月 17日

■写真集の複写

 写真集の表紙の複写はどうやってるんですかという質問をいただいたので、ここにまとめておきます。
 
1.カメラはiPhone5S。SNSで使う分には十分の画質と、ウェブとの連携を考えるとこれが最強。Lightroom mobileが使えるようになってさらに便利になった。

2.iPhone5SをPCデスク上にレンズが縁から覗くように、床を狙うように設置する。床とカメラが正対して平行を保つことができるし、スローシャッタでもぶれることがない。撮影距離は90cmくらいあるので大判の写真集を拡げても余裕で取りこむことができる。簡易複写台ですね。

3.レンズの真下に本を拡げる。このときフレームの中心に本がこないと変なあおりがでて本の天地やのどに不自然な立体感が出るので注意。逆にフレーミングさえしっかりしていれば少々ページが湾曲していても目立たない。そうそう、ピントはしっかり合わせる。

4.アプリは標準のカメラでもいいけど、ISO感度とシャッタ速度を自由に選べるものがオススメ。iOSだとProCameraとか。iPhoneはシャッタ速度を稼ぐためにオートではISO感度が上がり気味になる。今回の撮影方法だと手ブレの心配はないので、可能なかぎり低ISOに設定してSN比をかせぎたいところ。

5.ページは手で押さえている。微妙な力加減ができるのでページの端っこをつまんでも本を傷めないし、書面をほんのわずかたわませて反射を抑えるとかいろいろ小技がきく。両手がふさがるときはタイマーで撮影する。

→こういう厚みのある単行本は複写が面倒なんだけど、この方法できれいに撮れている。
 http://neverbb.exblog.jp/20992510/

6.ちなみにPCデスクは南向きの腰高窓のすぐ脇のところにある。表紙を複写するのは直射日光の入ってこない早朝とか曇りの日か、もしくは夜間部屋の照明でとか。条件が悪いとISO40でシャッタ速度1/4秒とかになるけど手ブレせずきれいに撮れている(当たり前か)。

 もっと紙面を白っぽくしたり映り込みを抑制したりしてきれいに見せることも可能なんだろうけど、ここの記事は本としての写真集を紹介して、紙面が紙面っぽく写っているのならそれでよしということにしている。
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by yas_tak | 2015-03-17 05:51 | 写真 | Comments(0)
2009年 11月 29日

『小豆島』ZIGEN

 水道橋のアップフィールドギャラリーで「小豆島」という写真展をやっている。作家はZIGENさん。本名をもじっているのか、顔がルパンの次元に似ているからか分からないけど、とにかくZIGENさん。ばりばりのファッション・広告写真の人なので、モノクロフィルムでバライタプリントという構成に驚いた。

 小豆島は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島で(関西の人にはいちいち説明しなくても分かるだろうけど)、ZIGENさんの両親の出身地。今回の撮影は、自分のルーツを探るというのがテーマとしてあるので、それならいっそ自分の撮影活動の原点である写真学校時代に慣れ親しんだモノクロスナップでいこうということになったらしい。

 小豆島の風土を紹介するという企画ではないので、そうめんであるとか二十四の瞳の像であるとか、直接小豆島を象徴するようなものは写ってはない。オリーブくらいはどっかに写っているかも。小豆島を象徴するのではなく、象徴が小豆島なのだ。おそらくはZIGENさんが帰郷するたびに目にするいつもの風景で、意外と被写界深度が浅いのは、ペンタックスの67で撮られているからか。作者の視点がパーソナルであればパーソナルであるほど、小豆島という地域を離れて一般化されていく。

http://www1.odn.ne.jp/~cac80580/index.html

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/culture/exib/20091119_330037.html
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by yas_tak | 2009-11-29 22:01 | 写真 | Comments(0)
2009年 11月 17日

街歩きにコンパス

 都内を撮り歩くときは、どこをどう歩いても2、30分で地下鉄かJRの駅に行き着くんだけど、ちょっと郊外に出ると、下手すると1時間かけて歩いたところを2時間かけて元に戻ることになり、どこをどの方向に向かって歩いているかを把握することが重要になってくる。写真を撮っているときは、出発地だけ決めて、後は光の方向と路地の雰囲気だけを頼りに歩き続けるので、気がついたらとんでもないところにいることがある。

 ポケット版の首都圏/千葉県の都市地図は必須として、持っていると便利なのはコンパス。どっかの駅から歩き始めて、はじめの1-2時間は足の向くまま、そこらで何本目かのフィルム交換のときに、地図と町名標識で現在位置を確認。そこではじめて帰りの駅を決める。あとはフィルムの残りと、気力・体力を勘案しつつ、ときどき方位磁石で方向を修正しながら、駅前を目指すというパターン。地図だけで歩くよりは、確実で、なおかつ偶然性も高い。100円ショップで買えるおもちゃみたいなやつでおっけーなので、一つ持っていると便利です。
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by yas_tak | 2009-11-17 23:38 | 写真 | Comments(0)
2009年 09月 09日

アートフィルタ

 オリンパスのデジタルカメラのアートフィルタに採用されたり、RAWファイル現像ソフトSilkypix にテイストにも登場したりと、ハイコントラストのモノクロ画像が根強い人気。多くはそれで「森山大道」っぽく撮れるとしているんだけど、実際それは大都市周辺に住んでいる人だけで、ごちゃごちゃした都市風景に接することのない地方や、郊外の新興住宅地に住んでいる人にとっては、だからなんなんだって感じなんじゃないのか。

 森山大道さんも新宿ばっかり撮っているわけでなく、全国の国道を走り回ったり、東北やら北海道やらに引きこもってみたりとか、まあいろいろ撮っているんだけど、そういう地方の写真も含めて「森山大道ふうの写真が撮れマス」と説明しているならそれはそれで深い話なんだけど、そこまで考えてないよね。

 そもそもあの手のフィルタ一発で繁華街撮って悦に入っている人こそどうかと思うんだよね。もう、馬鹿じゃないかと。
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by yas_tak | 2009-09-09 23:09 | 写真 | Comments(2)
2009年 06月 08日

定年制

 新宿某所で写真集を眺めていると、店内の会話が自然耳に入ってくる。××社の○○さんはもと平凡社の人で、ほにゃららとパイプがあるからどうしたとか、◎◎さんの写真集は□□さんが装丁をやってて帯は△△さんにお願いしたけどなかなか書いてもらえなくてとか、そういうそんな話。

 「・・・荒木さんも森山さんも70でしょ。篠山さんもそれくらい。それがいまだにバーンってアサヒカメラの巻頭飾ったりするわけじゃない。それ以外でも、たとえば××さんとか○○さんとか数年おきに再評価されて、やっぱりそういう人が誌面をさらっちゃう。これじゃいつまでたっても若手の入り込む隙間がないわけよ。」「こういうのってさ、王、長島、野村あたりがいまだにプレーしているのと一緒でしょ。写真は野球と違って体力関係ないから、全盛期のインパクト保ったままでさ。これってお役所もびっくりの既得権益だよ。」「だからさ、写真界も定年制導入したらいいんじゃないと思うわけ。たとえば65才超えたらむやみに作品発表しない。雑誌も無理してとりあげない。いつまでも若手が椅子の空くのを待ってるようじゃだめなんだよね・・・。」

 一理あると思う。
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by yas_tak | 2009-06-08 23:20 | 写真 | Comments(0)
2009年 02月 06日

メモとスナップ

 チョートクさんのブログには、記事の説明用のカットとしてデジタルカメラで撮った写真がついている。いつもそれを見て思うのは、いかにスナップの達人といえどもメモ感覚でチョイチョイと撮ったものはメモにしか成り得ないということ。おっ!と思ったところでシャッタを切るという点ではメモもスナップも同じようなものだけど、仕上がったものは明らかに異なる。ブログの中に時折目を引くモノがあるけど、それはたぶんチョートクさんもスナップとして撮っているものだ。
 
 文章をつけるつもりで撮っているからか、何が原因か分からないけど、とにかく写真からくるインパクトが全然違うのだ。ブログ用のメモ画像と作品としてのスナップを一緒にされては困ると言われそうだけど、じゃあそれが一緒にならない理由をぐるぐる考えているところ。チョートクさんに会う機会があれば聞いてみたい。
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by yas_tak | 2009-02-06 23:04 | 写真 | Comments(0)
2009年 01月 13日

廃墟写真の著作権

 丸田祥三さんと小林伸一郎さんの裁判のゆくえが気になる。和解なんぞしないでガンガンやって欲しいと思う反面、おかしな判例を積み重ねられるのは迷惑というのもある。話を分かり易くするために写真の類似性を中心に争われるんだと思うんだけど、丸田さんにしてみれば写真が似ているかどうかよりも、せっかく俺が見つけた場所に後からノコノコ来やがってというのがあるんじゃないか。
 
 東京でスナップを撮っていると、いつか誰かが撮った風景に触れないわけにはいかず、というか写真を撮ったことのない場所でもこれはあそこの駅前だとか公園の横の階段だというのが分かるので、オイラが一番乗りだなんて感覚はあり得ない。だいたい自分が撮り歩いている場所は、グーグルのストリートビュー様にあらかた撮られてしまってるし(^^;)。廃墟写真と街撮りスナップを一緒にするのはアレですが、写真家の感覚とギャラリーの感覚は違うと思うので裁判をうまく進めて欲しい。そこいらの写真評論家の文章以上に面白いモノが読めるような気がする。カメラで女性を追いかけ回すのを猥褻かどうか論じるよりよほどクリエイティブ。
 
 てめえ俺のナワバリ荒らしやがってみたいな感じで訴えるなら、著作権法よりも不正競争防止法の方が手っ取り早いと思うけど。
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by yas_tak | 2009-01-13 23:26 | 写真 | Comments(0)
2008年 08月 06日

ストリートビューとプライバシーとスナップ

 何かと話題のグーグルマップ・ストリートビュー。一つ懸念されるのはプライバシーの問題。あちこち写真撮られたらプライバシーの侵害だっていうのではなくて、むしろ逆の方。知らない間に撮られた/何の断りもなしに撮られた写真をwebに公開された→プライバシーの侵害だって議論が盛り上がると、街中でスナップを撮ることがますます難しくなるのではないか。街をオートマチックに撮ることすら糾弾されるなら、自分の意志でシャッタを切るカメラマンの立場はどうなのか。
 
 前は肖像権というと自分の顔が写っているかどうか(個人が特定できるか否か)というのが議論の中心だったけど、ストリートビューにおいては「自分のアパートを撮られるのはいやだ」とか「子供が通っている学校が写っているのはいやだ」とかそんなこと言い出す人まで出てくる。こんなことでは街でカメラを提げているだけで窮屈な思いをしなくてはならない。
 
 ストリートビューは地図とセットになっているということもあるのでナーバスになる向きもあるかと思うけど、世間に「個人の写っていない、パブリックな空間ですら撮ってはいけない」という発想が出てくるのは非常に困ったこと。どういう理由か分からないけど、以前からロッポンギやシオドメあたりのくだらない高層ビル周辺は撮影禁止だとか言われてむかつくことも多かった。被写体として何の興味のないんだけど>ロッポンギ。ストリートビューの是非はともかく、スナップ写真まで巻き込むのは勘弁して欲しい。撮る方も撮られる方も利用する方ももう少し大人になればと思うんだけど、どうなんだろう。
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by yas_tak | 2008-08-06 22:35 | 写真 | Comments(2)
2008年 08月 03日

スクエアフォーマット

 コンパクトデジタルカメラにスクエアフォーマットが搭載されるようになって、正方形の写真を見かけることが多くなった。伝統的なハッセルやローライがウエストレベルで撮るのに対して、新興正方形はアイレベルで撮るので構図の自由度が全然違う(写真の出来不出来は別)。
 
 スクエアフォーマットは画面の収まりがいい、もしくは収まりが良すぎて堅苦しくなるといわれるけど、あれは画面が真四角であるということだけでなく、カメラの高さが相当効いているのではないかとも思う。ウエストレベルで写真を撮るということは、画面の中心が人間の胸から腰の位置にかけての高さにあるということで、それが文字どおり腰の据わった安定感につながっているのではないか。

 このことは以前からニューマミヤ6で撮るときに感じていたことなんだけど、最近コンパクトデジタルで撮られた正方形写真を見て再認識。
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by yas_tak | 2008-08-03 23:13 | 写真 | Comments(0)
2008年 07月 10日

写真のコピーライト

 某関係者がブログの写真を大きくポップアップするようにしたところ「あまり大きく載せると写真パクラれちゃうかも」と言われて困惑気味とか。
 
 うちのブログに載せている写真については、好きで持っていってもらう分には、光栄なこととして受け止めている。右クリックでデスクトップに貼り付けようがプリントアウトしてシールにしようが、それがその人の鑑賞のスタイルであるのなら、それでいいんじゃないかと思う。・・・勝手に写真集とかにされて、路上で投げ売りされていたらショックだけど(^^;)、出所さえはっきりさせといてもらえればブログの宣伝してくれてありがとうと言うかも知れない。

 そもそもスナップ写真を撮ること自体、そこにある風景をパクってくる行為じゃないかという思いがあるので、自分の撮っているものを肯定的に捉えてもらう限りは、どこまでもパブリックに扱ってもらっていいんじゃないかと思っている。
 
 ただ、それもこれも自分が版権で食っていないからこそ言えることであり、たとえ写真が本業でなくてもイラストやデザインの仕事をしていたら、違った意見を持っていると思う。
 
 そうそう、コピーライトといえば、写真の中に名前やブログのURL入れる人がいるけど、あれは写真を台無しにするからやめた方がいいよね。
 
 まあ、写真持って行くなら「いつも楽しく見させてもらっています」とか「××に使わせてください」とか、一言書き込んでいくのが最低限のマナーか。
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by yas_tak | 2008-07-10 23:06 | 写真 | Comments(2)