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カテゴリ:本( 4 )


2009年 10月 04日

『二眼レフカメラワークショップ』田中長徳

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 田中長徳『二眼レフカメラワークショップ』エイ出版社刊、2009年。

 なんとなく、A5サイズの写真集+コラムみたいなものを想像していたのが、意表を突いてハードカバーだった。2眼レフに関する雑文(ローライフレックスがメイン)に、ところどころ写真のページ。80年代の東京と、ワイドローライで撮ったインドがよかった。でも、インドはアサヒカメラだかに掲載されていたカットの方がインパクトあった。写真が大きかったからかな。

 雑文のテーマは、タイトルどおりチョートクさんが2眼レフのお作法についてあれこれ述べたもの。数年前に企画が上がり、途中まで書きかけて放ってあった原稿をこの1年くらいで仕上げたという、微妙なやっつけ具合がチョートクさんらしい。おかげで全体にまとまりがなく、序章とコラムだけみたいなおかしな本になっている。資料的価値もないし、ワークショップにもなっていない。2眼レフカメラに興味があるんだったら、エイ文庫で出ている藤田一咲さんの『ローライフレックスの時間』の方がおすすめ。一咲さんの写真に加えて、巻末にしっかりした資料もついているし。
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by yas_tak | 2009-10-04 12:00 |
2008年 06月 09日

写真集を肴に

 ときどき紹介している写真集はwebにはほとんど情報がない。作品として評価が確立しているものも少ないし、もう一冊同じものを探そうと思ってもなかなか買えるものでもない。書名でググッても、このページが上位に表示されているようでは、同好の志を探すことの方が難しいか。それにしても、ついこの間出た大西みつぐさんの本でさえ、検索結果のトップ10はアマゾンとかヤフーの通販ページ、ようやくブログっぽいものが出てきたと思ったら・・・うちのページでした(T_T)。
 
 で、なかなか他の人の感想文を読む機会がないなと寂しい思いをしていたところに、村田賢比古さんの『時差ボケ東京』。さすがに人気ブログを運営しているだけあって、自費出版にもかかわらず大勢の人がブログで取り上げている。・・・取り上げてるんだけど、「買いました」という報告がほとんどであまり読むところはない。しょうがないか。
 
 写真集は、基本的に一人で鑑賞するものなんだけど、みんなでわいわい言いながら好き勝手に感想述べ合うのも楽しい。古書店巡りをしたあとに居酒屋でその日の収穫をあれこれ品評するとか。大事な本を汚してしまうおそれがあるので滅多にやれないけど。

 そういや、写真評論家の飯沢耕太郎が手持ちの写真集で、閲覧会みたいなものをやったことがあったね。
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by yas_tak | 2008-06-09 23:05 |
2007年 11月 27日

『写真展に、行ってきました。』小林紀晴

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 小林紀晴『写真展に、行ってきました。』平凡社刊。2002年。

 写真展の感想をあれこれ述べたものではなく、それにまつまる心の動きや身辺の様子などを淡々と書き記したエッセイ。あ、もちろん写真の感想もあります。カメラやクルマなど、特定のカテゴリーから話題をふくらませるエッセイは多いし、それぞれの趣味人が読むと本当に楽しいんだけれど、この本はそういうのとはちょっと違う。内輪のあるあるネタに走らないというか、「写真展」というキーワードに反応しない読者にも「こういう写真展に行って、心が動かされました」ということがしっかり伝わるように書かれている。もちろん小林紀晴の撮る写真にふれたことのある人にとっては、バックグラウンドを知っている分さらに深く楽しめる。小林紀晴さんの、写真と文章とに共通しているのは、対象にまっすぐに向き合おうとする姿勢なんだなと思う。
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by yas_tak | 2007-11-27 23:00 |
2007年 07月 29日

中川右介『ブームはどう始まりどう終わるか』

 中川右介『ブームはどう始まりどう終わるか』岩波アクティブ新書刊 を読む。中川さんといえばカメラジャーナルのアルファベータの代表取締役社長でおなじみ。一時チョートクさん絡みのカメラ本やら渋い写真集やらいっぱい出してたのに、最近はどうしたんやろうと思ってたら、そういうことだったのか…という話。クラシックカメラブームの巻き込まれた中川さんの体験談というか反省文というか。
 
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ブームは予測できない、でもいつかは終わる。
ブームで成功するためには、ブームを発見すること。
たまごっち、ボウリング、角川映画…ブームの栄枯盛衰。
大きなブームからマイブームへ。
ブームは報道によって変質する。
撤退するための判断基準。
クラシックカメラブームから学んだブーム8つの法則。

序論 「ブーム力」と「ブームの壁」(ブームとヒットの違い;ブームは商品寿命を短くする ほか)
第1章 ブームの発見―一九九三年‐九四年(中古カメラブームが新聞で報じられる;ブームの背景 ほか)
第2章 ブームの構造―一九九五年‐九七年(教祖の登場;聖地の発見)
第3章 ブームの変質―一九九七年‐二〇〇〇年(メディアの影響;他業種からの参入 ほか)
第4章 ブームの終焉―二〇〇〇‐〇三年(成功は失敗を隠す;前年割れの理由はすぐに見つかる ほか)
何がブームになるかは誰にもわからないし,いつかは終わる.どのように頂点を迎え,何がきっかけで退潮し,終焉していくのか.クラシックカメラブームの経験をふまえ,考察する.


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 文章はわかりやすいし、一般論として読んでも面白いけど、クラシックカメラブームを知っている人だったらさらに楽しめるはず…耳が痛い人も多いか(^^;)。中古カメラ屋さん巡りが好きな人にとってはめちゃめちゃ近しいネタなんやけど、カメラ関係の書籍として語られることは少なそう。でもアルファベータから出ている写真集っていいのが多いんよね。『東京ニコン日記』とか『Wien New York Niigata』とか最高。
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by yas_tak | 2007-07-29 22:30 |