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2013年 06月 03日

『RFK』Paul Fusco

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 Paul Fusco『RFK』Aperture刊、2008年、カラー。

 1968年6月、大統領候補指名選キャンペーン中に凶弾に倒れたロバート・F・ケネディ上院議員(ケネディ大統領の弟)の遺体をニューヨークからアーリントン墓地のあるワシントンD.C.まで運ぶ葬送列車を見送るために沿線に集まった人々を、列車の中から撮影したもの。何かとスキャンダルの多いケネディ一家の中において、彼は司法長官時代に人種差別問題の解決、マフィアの撲滅に乗り出すなどクリーンなイメージがあった。当然国民の人気も高く、ボビーとの別れを惜しんで集まった人々のまなざしは熱く、深い悲しみに彩られている。

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 カメラマンのポール・フスコは、悲しみに暮れる家族の表情や棺などを間近に撮影するつもりで列車に乗り込んだのが諸事情によりかなわず、車窓の外に集まった人々の様子を延々7時間に渡って記録することとなった。

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 ちなみにニューヨークからワシントンD.C.までは233マイル(約375キロ)ということだから、日本では東京~名古屋あたりの距離に相当する。それを7時間ほどで走ったということだから、急行列車くらいのスピードか。

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 日没とともにシャッタ速度が追いつかなくなる。ボビーとの別れを惜しむ人々の姿はぶれ、夕闇に溶け込んでいく。
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by yas_tak | 2013-06-03 00:50 | 写真集


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