2009年 05月 17日
興松良昌『スナップショット』私家版、1984年。函入り。 1976-1984年の船橋で撮られたスナップ写真。標準~準広角あたりで撮られた画面が目に優しく、スナップ写真の王道といった印象。画面の中に変なサプライズがなく、それでいて目が離せない写真の数々。住み慣れた街を撮るというのはこういうことなんだろうと思う。船橋つながりというわけではないけど、北井一夫さんの『80年代フナバシストーリー』もそうだった。 関西で生まれ育った自分にとって、東京の東側~市川、船橋エリアは何の思い入れもない街だった。それが興松さんや北井さんの撮った写真のおかげで船橋の1960-80年代(自分の少年時代に相当する)の空気に触れ、デジャヴのような郷愁を駆りたてられる。ずっと昔からここに住んでいたような気分になる。 興松良昌さんについては何一つ知識がないので、とりあえずググってみたけどめぼしい情報は得られなかった。なにぶん20年以上も前の自費出版だからなあ。ただ同じ本が名古屋の古書店で4800円で売られているのを発見。自分のは神保町のG喜堂書店で1000円だった。私家本は一般に流通しにくいので、それが古書になったときには値段のつけようがないんだよね。
by yas_tak
| 2009-05-17 16:31
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